松尾スズキ

シン・ヒョットコ

¥99,000

コロナ禍の中
暇を持て余したわたしは
押入れの中に眠っていた
キャンバスに絵を描き始めた
すべての始まりがこれだ
部屋の隅にたてて飾ろうと思った
わたしなりの屏風の解釈
屏風には雲が描かれているという
勝手な思い込みで
雲を描いていたら
自然とこんな絵ができた
手前のヒョットコが火を吹き出し
後ろのよくわからない生き物が
煙を吹き出し
それが時を経て雲に変化していく
ヒョットコと生き物は観念の世界でつながっているので
火と煙は循環し
雲が絶えることはない
そこに意味はない
屏風には思想がない方がいい
部屋に思想はじゃまでしかない
夢のかけらみたいなものが
描いてあればそれでいい
しかしなぜヒョットコは下半身裸なのだろうか
とにかく意地でも彼に
ズボンだけは履かせたくないのだ
ヒョットコは法外な男だ

素材・技法 ジグレー
制作年 2022年
作品サイズ(H×W)
H549×W672mm
エディション 20
納品期間 1ヶ月ほど
サイン あり
額仕様 木製額、アクリル板
額寸(H×W×D) H631 × W727mm
特記事項 なし
このアーティストの全ての作品を見る

サイズ: M

M