多田明日香
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flora
花はただ咲いているだけだというのに、なぜか人々はその咲き姿や、無感情になされる生命の一連に、心の移ろいを重ねずにはいられない。とりわけ女たちは、かつてより花に例えられることもしばしばで、それゆえ、女たちは色美しく、鮮やかな咲き姿に憧れ、羨み、命の短命さにいつかは色褪せるだろう自らを重ねてしまうのかもしれない。
女とは一体なんであろうという思考の中で、さまざまな個性をもった女たちの洋服を、化粧を、終いには皮膚や肉までもはぎ取ってしまった時、そこに残るのは女の本質の意を持った「骨」だった。その骨を、女の形容として用いられ、描かれてきた花というモチーフで再構成し、生まれたのが彼女floraである。
女というものを語るのは容易いことではない。しかし、私たちの生活にありふれている花を介して女を見つめることは、私たちを理解の入り口へと導いてくれるのではないだろうか。
本作品は女とは何かを定義するものではなく、長く深い理解の旅への導入装置にしかすぎないかもしれない。しかし、彼女は私の代わりに、女とはなにかを無言のうちにも語りかけてくれている。彼女のその無言の言葉にじっくりと耳を傾けて頂きたい。
素材・技法 | インクジェットプリント、アクリルフォト加工 |
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制作年 | 2017 |
作品サイズ(H×W) | H1,800 × W900mm |
エディション | 1 |
納品期間 | 1ヶ月程 |
サイン | あり |
額仕様 | 裏面にゲタ付き |
額寸(H×W×D) | ー |
特記事項 | ー |
flora
¥1,100,000